2)高齢者の聴覚特性 ○加齢とともに聞こえの程度は悪化し、難聴に移行する人が多い。高齢者の難聴を分類すると次のようになる。 1.環境騒音の影響+生理的年齢変化 2.若年期からの難聴+生理的年齢変化 3.高齢者に多い疾患による難聴+生理的年齢変化 老人性難聴の定義は年齢以外に原因のない難聴であり、上記1を老人性難聴と呼んでいる。 高齢化にともなう聞こえの衰えは主に感音系の老化により、重要な特徴として、言葉の聞こえの悪さがあげられる。 ○加齢にともなう最小可聴値の上昇は、2kHz以上の高い周波数において顕著であり、60歳代では30〜40dBにもなっている。性別では男性の聴力損失が大きい。分布の幅は高い周波数ほど大きくなり、かなりの個人差があることがわかる。
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